こんにちは。堀 龍市 税理士事務所の栗下です。
突然ですが、みなさん税務調査に興味はありますか?
あ、もちろん、税務調査に来てほしいですか?とか、そういった意味では
ありませんよ。
このスレッドで税金について書かせていただいていると、度々、「あとから
調査で痛い目にあわないように…」とか「調査で指摘された場合を見越して…」
なんてことを書いているのですが、中には、税務調査に対してピンとこない方も
多いのではないでしょうか。
そこで、今回から数回にわたり、税務調査の全貌を赤裸々に語ってみたいと
思います。(もちろん、守秘義務に反しない範囲でですけどね…)
みなさんは、税務調査にどういったイメージを持っているでしょうか。
朝、ドアを開けると令状をもった調査官が立っていて、ダンボールを持った
調査官達がぞくぞくと家の中に入っていく…といった印象をお持ちの方も
多いかも知れませんが、実際には、一般的に行われている税務調査というのは
このようなものではありません。
(余程悪いことをされていたら分かりませんが…)
一般の税務調査の場合は事前に連絡が来るのですが、大抵は顧問税理士の
ところに、顧問税理士がいない場合はその方に直接連絡が来ます。
この連絡で「いついつ調査に伺いたいのですが…」といったことを言われますので、
実地調査の日程を調整することになります。
ここも勘違いされている方がいますが、一般の調査では、調査日は、必ずしも
税務署の指定した日でなくても構いません。
仕事の都合等もあるかと思いますので、税理士と相談して調査の日を変更して
もらいましょう。
日程が決まれば、調査当日までの準備を行います。
調査で「必要な資料」や「必ず聞かれること」などを予め税理士と打ち合わせして
おくようにしましょう。
税務調査対策に長けている税理士の場合、「必ず聞かれること」などは
把握しているものですので、前もって話す内容を準備しておくことで、
当日落ち着いて調査にのぞむことが出来ます。
そして、いよいよ調査当日です。
当日のスケジュールは、通常、税務調査官が10:00頃にやってきて16:00頃に
帰ります。
始めの1時間は上記で打ち合わせしていたような事柄の質問の受け答えをし、
11:00頃から帳簿のチェックに入ります。
この昼休憩までの1時間にチェックする帳簿はほぼ決まっているのですが、
実はこの2時間がとても重要で、この2時間の間に調査官が問題が多いと
感じると、その後の調査が厳しくなる(調査官により気合が入ってしまう)わけです。
なお、調査は通常2日ほどで終了します。
調査最終日の16:00頃、指摘事項を顧問税理士に伝えて調査官は税務署に帰ります。
その後、税理士は指摘事項を検討し、クライアントと相談の上、税務署側と
折衝を行いますが、ここが税理士の腕の見せ所で、税理士の経験や能力で、
その後の結果が大きく変わってきます。
いかがですか?
一般的な税務調査の流れは、概ねこのような感じです。
大きな流れがつかめたところで、次回から、調査先の選び方(選ばれ方?)や
税務調査に関する具体的なポイントや対処法などについてお話したいと思います。
ソフィア・アセットマネジメントクラブ(スタンダード)
栗下尚紀の投資家税務より
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