結論から言うと、マイホームの購入はハイリスクな投資です。
なぜか?
現金一括で買う人はほとんどいないでしょう。
ほとんどの場合、住宅ローンを組むことになります。
住宅ローンは「借金」です。
別の用語では、「レバレッジ」ともいいます。
頭金500万円、ローン総額2500万円の場合、
3000万円のうち2500万円(6分の5)は借金であり、
レバレッジ6倍(自己資本は6分の1だけ)となります。
FXでレバレッジ6倍で取引しているのと何ら変わりません。
株の信用取引でさえレバレッジ3倍です。
単純化ではありますが、住宅ローンがいかにハイリスクかわかるというものです。
FXでレバレッジをかけて外貨を買う場合、その外貨の値上がりを期待します。
株も同様です。
しかし住宅は?
ローンを払い終えた頃には価格が上がるどころか値下がりする物件がほとんどでしょう。
値下がりすることがわかっている商品を買うために、借金までしてリスクを負う理由は?
・安心がほしいから
・親を安心させるため
・家族に対する忠誠心を見せるため
・賃貸よりも「おトク」だと言われたから
・優越感、自慢、自分に自信が持てる、等。
頭金の500万円があればそれを運用し増やすことができます。
500万円では足りない、という人も、
今はレバレッジをかけた金融商品を自分で自由に選べる時代です。
今の日本では、現金とマイホームは別格なのですよね。
資本主義のルールを少し理解すれば、
現金やマイホームが必ずしも安全ではないことがわかるはずです。
特にマイホームはハイリスクです。
買うことが悪いわけではありませんが、ハイリスクという自覚がないことが問題なのです。
資産防衛に関心がない人ならば、何も考えずにマイホームを買っても、
それはその人の自由なので私には関係ありません。
しかし資産を守りたいと言いながら、安易にマイホームを買う人がいた場合は、
少し考えていただきたいな、と思います。