重要なテーマだと思いましたので、
質疑応答スレッドでいただいたご質問に対する回答を、修正加筆してまとめてみました。
不動産で勝つために重要なことは、以下の4つだと私は考えています。
1、市況判断(世界―日本―地域)
需要と供給、政策含む地域開発計画、人口動態等。
需要とは買い手や借り手の数のこと、
共有とは新築物件の販売戸数(着工戸数)や中古物件の空き家率など。
また、利上げ/利下げなどの金利政策や金融緩和などの金融政策。
金融政策は物価と関係していますが、インフレになるかデフレになるかで
不動産の価値は大きく変わります。
さらに、資本の流れ(株式市場その他からの流入や、他市場への流出等)も無視できません。
不動産から資金が流出すると、不動産価格は下がりますし、
不動産に資金が流入すると、不動産価格は上がります。
投資家のマーケットと、ローカルマーケットの区別も必要です。
投資家のマーケットとは機関投資家の資本が入るマーケットで、
港区の超高級レジデンスや大規模な商業開発などは、それにあたります。
日本だけでなく、世界の資金が流れてきます。
ですから、世界経済の影響を直接受けます。
ローカルマーケットとは、単純に一般住民の需要とデベロッパーの供給で動くマーケットです。
私が住む伊丹もそうですし、首都圏ではたとえば赤羽とかさいたま新都心とか。
伊丹やさいたま新都心の団地型マンションを、世界中のヘッジファンドが狙ってくる…
などということはないですよね(笑)。
世界規模での経済情勢や、不動産の需給、
そして日本や地域単位のマーケットが、この市況判断という要素です。
2、物件(地域、賃貸ターゲット、立地条件、土地、上物)
物件の要素の中では立地が最も重要です。
迷ったら立地を最優先すべきです。
さらに、物件価値を正しく鑑定し、
その価値を理解し欲する人がどれだけいるか想定しなければなりません。
「欲する人がいること」これがマーケットになります。
(どんなに良い物でも買い人がいなければダメだということです)
ですから常に、
・誰が借りる?
・いつ借りる?
・どのように借りる?
・なぜ借りる?
・どこで借りる?
・何を借りる?
・いくらで借りる?
この不動産の5W2Hを意識する必要があります。
学生なのか、ファミリー層なのか、高齢世帯なのか、富裕層なのか、
極端な話ですが、学生向けの15㎡のワンルームで、
大理石やドイツ製の高級システムキッチンを入れても、
家賃が上がれば入居者はいないでしょう。
そういった内装を求めている人たちは、15㎡なんて借りません。
3、出口戦略と資金計画
物件と同じくらい、いやそれ以上にこれが重要です。
いくらで買い、いくらの収益を上げ、最後にいくらで売るのか。
購入時点でバランスシートと損益計算書ができている必要があります。
資金調達計画と、返済計画が必要です。
自己資金はいくらなのか?
借り入れと自己資金のバランスは?
当然ながら、空室リスクに耐えられる資金計画は欠かせません。
これはキャッシュの確保という重要な要素になります。
また、物件数を拡大、あるいは縮小するためのシミュレーションをしておくこと。
不動産以外の他の資産とのアセットアロケーションを考えておくこと。
自分のすべての資産の中での不動産の位置づけや目的を明確化しておくことです。
さらには相続税対策です。
税金が発生する段階になってから対策しても遅いです。
賢い投資家は、物件を買う前から、これを考えます。
4、情報とコミュニティ
そもそもマーケットが非対称で歪みがあることを認識する必要があります。
不動産は、マーケットがあるようでマーケットがないです。
情報や人脈を持つ人はより良い物件をより良い条件で買えますが、
そうでない人は、大きなハンディキャップを背負わされます。
だれから学ぶかが重要です。
情報が来る位置にいる必要があります。
(ローカルでの人脈、或いはコミュニティなど)
入手経路として、新築なのか、中古なのか、競売なのか。
それとも交渉して譲ってもらうのか。
こういった経路も、「良い情報」がなければ、
インターネットでいくら調べても、良い物件は出てきません。
衝撃かもしれませんが、
「ネット情報は、売れ残り物件を買わせるために存在します」。
優れた投資家が見向きもしないような物件を高値でつかまされたら、
その時点で投資は負けです。
情報とコミュニティは不動産投資には絶対不可欠です。
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多くの日本人個人投資家は、2ばかり気にしています。
しかし本当に重要なのは3と4(どちらも同じように重要)です。
その次が1で、最後に2です。
なぜなら良いルートで入って来た物件を、出口戦略を整えて買うなら、
そもそも物件を選ぶ必要がないからです。
一生懸命物件を選んでいる人は、1等2等3等が最初から入っていないくじをひくようなものです。
しかしたとえ条件が良くて、物件も良くても、
資金計画ができていなくて、どうやって利益にしていくか、
どうやって資金を活用していくかが理解できていないならば、
投資は失敗します。
また、どんなに良い物件でも、高い価格で買ったら利益を得ることができませんし、
良くない物件でも、格安で買えれば利益になります。
ただ、良くない物件は長期での資産価値にならず、
短期~中期で利ザヤを得るという考え方になります。
利益は少なくとも、資産防衛として一等地の一級品を保有するという考え方もあります。
何のために買うのか、何のために運用するのかを明確にしないなら、
人生においてかなりの時間とお金を無駄にしてしまうリスクもあります。
そしてそもそも不動産投資をしたほうがよいのか、しないほうがよいのか、
という判断ができる必要がありますよね。
不動産に向いていない人もたくさんいます。
ちなみに、日本人投資家の間では、「利回り」が最も重視されていると思いますが、
利回りそのものにはあまり意味はありません。
重要なのは、入口と出口の間での差益であり、
その差益には運営収支(家賃がプラスかマイナスか)と
売買収支(購入価格と売却価格の差がプラスかマイナスか)の両方が含まれます。
もう1つは、出口や資本回収までの時間(期間)です。
1億円投資し、10年かけて、トータルで1億5000万円になるなら、本当の利回りが5%です。
5000万円÷10年=500万円
500万円÷1億円=0.05(5%)
5000万円の部分は、家賃収入でも、物件の値上がりでも、
その両方をかけ合わせたものでもかまいません。
「いくらで?」という金額だけでなく、
「何年で?」という時間資産の管理は不動産投資をする人には必須の思考習慣です。
不動産投資をする人は、財務諸表の基本を理解している必要があります。
財務諸表の考え方は、FXトレードにも必要ですし、不動産投資にも必要です。
老後のライフプランにも必要です。
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ソフィア・アセットマネジメントクラブ(スタンダード)
鹿子木 健
投資家の目(仮想通貨、株式、不動産、保険、外貨建て資産、その他)より
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