ちょっと嫌なタイトルかもしれませんが、
仮想通貨の大規模なハッキング事件はまだ終わらないと考えています。
580億円相当のNEM(XEM)が不正流出したコインチェック事件。
そして昨日イタリアの取引所で220億円相当のNanoが不正流出した事件。
これで終わりではありません。
普通は、これほど大きな事件が起きれば同業他社は早急に厳格な対策を講じ、
同様の事件の発生を防ぐ方向に進みます。
しかし、仮想通貨ではそうはなりません。
なぜなら、技術的に黎明期を抜け出していないからです。
今年、きっとこのような事件はまだ他にも起こるでしょう。
だから仮想通貨は危険だ、仮想通貨などに近づくな。
・・・とはなりません。
仮想通貨がすでに誕生してしまった歴史は変えられないのであり、
仮想通貨が金融システムの未来に大きな影響を与えるという現実は変えられないのです。
仮想通貨は危険です。
本当に危険です!
しかし、危険でも前に進まなければならない。
それが、私たちが現在直面している現実なのです。
今年はまだハッキング被害が出るでしょう。
だから仮想通貨をやめましょう、ではなく、
ハッキングされない知恵と対策が必要なのです。
仮想通貨をめぐるセキュリティが本当の意味で改善されるまで1~2年は必要です。
しかし1~2年仮想通貨を無視していたら、
もっとリスクが高くなると私は考えています。
幸い、ハッキング被害を防ぐために、
ハッカー以上の技術力と知恵がなければならない、ということはありません。
ほんの少しのことに気をつけ、実行するだけでいいのです。
それをしない人が今後も被害に遭い続けるでしょう、という話です。
仮想通貨の仕組みはまだまだ始まったばかり。
成熟していくまでに、攻撃されたり、事故や事件が起きたりするのは、
極めて普通のことです。
仮想通貨が意味のある技術であればあるほど、
それを否定する人々の声も大きくなるでしょう。
なかなかこんな時代に巡りあうことはありません。
50年に一度のチャンスかもしれないという感覚で、私も少し緊張しています。
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